●映像編
ナムコの伝説 THE LEGEND OF NAMCO
■ビクター音楽産業 ■VHS、β、VHD ■4,800円(VHS、β)、3,800円(VHD)
ナムコの'84〜'86年頃のゲームを題材にしたビデオクリップ集。
当時、一部のナムコ直営ゲームセンターでは、店内でゲームのビデオクリップが流されていた。この作品には、『ドルアーガの塔』のほか『ドラゴンバスター』『バラデューク』『ギャプラス』『源平討魔伝』といった計5タイトルのビデオクリップが収録されている。
ビデオクリップの内容は、基本的にモニターを直接ビデオカメラで撮影する方式で、そのため映像に走査線のチラツキが入っている。しかし、数ドット四方のキャラクターの動きを正確に追っているなど、ビデオカメラであることの特徴を活かしているのが興味深い。
また、各クリップでは冒頭にアニメーションが入っていたり、原画を収録していたり、思わせぶりなナレーションを導入していたりと、趣向が凝らされている(そのわりにナレーションは英語を日本語読みしているけど)。
さて、『ドルアーガの塔』のビデオクリップはというと、基本的にキャラクター紹介がメインで、ところどころに素朴な(笑)アニメーションが入っている。かなり時代を感じさせるアニメだが、ムリしてイメージを壊していないのは良。
ゲームシステムやキャラクターの紹介(宝箱を「ときどき出現するトレジャーボックス」としか解説していないのが笑える)が終わると、なんとゲーム中で実際にドルアーガと一戦交えている場面、さらには60階の全解法まで収録されている。本来お目当てであるはずのカイの姿まで入っているサービスぶりなのだ。その後、例のアニメでカイが外人女性の声で「Thank You,GIL!」としゃべっているのもご愛敬。
ほかにもこのビデオは、『ギャプラス』の最後に淡古印で赤く「破壊、エクスタシー」というナゾのメッセージが表示されたり、最後に『ドラゴンバスター』のセリア姫の全コスプレ(?)パターンが収録されていたりと、なかなかポイントが高い。また、『源平討魔伝』はゲーム中の映像と、赤い淡古印による「怨」という字が交互に表示され、しかもナレーションなしという不気味さ満点のビデオクリップに仕上がっている(ただし、一部で言われている実写映像はナシ。アレは『源平討魔伝』単品のビデオのほうに入っている)。動くカタログとしての役割は十分果たしていると言えるだろう。
ちなみに、あまり知られていないが当時「伝説クイズ」なるキャンペーンが行われたことがあった(下掲載のチラシ参照)。
内容は、「『バラデューク』の主人公『ファイター』の髪の色を確認する」というもので、そこに「セリア姫を追え!」というヒントも書かれていた。
じつは、上記の「セリア姫の全コスプレパターン収録」の部分に、ほんの一瞬だけ『バラデューク』のエンディング画面がカットインされており、一時停止することでそれが確認できるのだ。あまりに一瞬なので気づかれにくいが、そんなネタも隠されていたのである。
なお、上記キャンペーンは応募者全員に「ナムコの伝説プレート」、正解者から抽選で765名に「ビクター特製オリジナル・ナムコの伝説グッズ」がプレゼントされた。
そのどちらかであるかは不明だが、ナムコの伝説のパッケージデザインを使った下敷きは存在していた(アーケードゲーム博物館計画の倉庫解放時オークションで確認)。
当時、一部のナムコ直営ゲームセンターでは、店内でゲームのビデオクリップが流されていた。この作品には、『ドルアーガの塔』のほか『ドラゴンバスター』『バラデューク』『ギャプラス』『源平討魔伝』といった計5タイトルのビデオクリップが収録されている。
ビデオクリップの内容は、基本的にモニターを直接ビデオカメラで撮影する方式で、そのため映像に走査線のチラツキが入っている。しかし、数ドット四方のキャラクターの動きを正確に追っているなど、ビデオカメラであることの特徴を活かしているのが興味深い。
また、各クリップでは冒頭にアニメーションが入っていたり、原画を収録していたり、思わせぶりなナレーションを導入していたりと、趣向が凝らされている(そのわりにナレーションは英語を日本語読みしているけど)。
さて、『ドルアーガの塔』のビデオクリップはというと、基本的にキャラクター紹介がメインで、ところどころに素朴な(笑)アニメーションが入っている。かなり時代を感じさせるアニメだが、ムリしてイメージを壊していないのは良。
ゲームシステムやキャラクターの紹介(宝箱を「ときどき出現するトレジャーボックス」としか解説していないのが笑える)が終わると、なんとゲーム中で実際にドルアーガと一戦交えている場面、さらには60階の全解法まで収録されている。本来お目当てであるはずのカイの姿まで入っているサービスぶりなのだ。その後、例のアニメでカイが外人女性の声で「Thank You,GIL!」としゃべっているのもご愛敬。
ほかにもこのビデオは、『ギャプラス』の最後に淡古印で赤く「破壊、エクスタシー」というナゾのメッセージが表示されたり、最後に『ドラゴンバスター』のセリア姫の全コスプレ(?)パターンが収録されていたりと、なかなかポイントが高い。また、『源平討魔伝』はゲーム中の映像と、赤い淡古印による「怨」という字が交互に表示され、しかもナレーションなしという不気味さ満点のビデオクリップに仕上がっている(ただし、一部で言われている実写映像はナシ。アレは『源平討魔伝』単品のビデオのほうに入っている)。動くカタログとしての役割は十分果たしていると言えるだろう。
ちなみに、あまり知られていないが当時「伝説クイズ」なるキャンペーンが行われたことがあった(下掲載のチラシ参照)。
内容は、「『バラデューク』の主人公『ファイター』の髪の色を確認する」というもので、そこに「セリア姫を追え!」というヒントも書かれていた。
じつは、上記の「セリア姫の全コスプレパターン収録」の部分に、ほんの一瞬だけ『バラデューク』のエンディング画面がカットインされており、一時停止することでそれが確認できるのだ。あまりに一瞬なので気づかれにくいが、そんなネタも隠されていたのである。
なお、上記キャンペーンは応募者全員に「ナムコの伝説プレート」、正解者から抽選で765名に「ビクター特製オリジナル・ナムコの伝説グッズ」がプレゼントされた。
そのどちらかであるかは不明だが、ナムコの伝説のパッケージデザインを使った下敷きは存在していた(アーケードゲーム博物館計画の倉庫解放時オークションで確認)。
↑VHDジャケット表面 | ↑VHDジャケット裏面 | ↑VHSパッケージ側面 | ↑VHSパッケージ底面 |
↑解説書表面 | ↑解説書裏面 | ↑キャンペーンチラシ |
TVゲームの歴史 ナムコ編 Vol.2
■ポニーキャニオン(サイトロンレーベル) ■VHS ■3,800円
TVゲームの歴史 ナムコ編 Vol.1&2
■ポニーキャニオン(サイトロンレーベル) ■LD ■4,900円
歴史的アーケードゲームの映像を残す、というコンセプトではじまった「TVゲームの歴史」シリーズのナムコ編。ちなみに、ほかにはカプコン編とタイトー編が発売されている。
このシリーズは、「TVゲームの歴史」というくくりではあるが、アーケード作品しか収録されていない。
Vol.1のほうには、『ジービー』『ボムビー』『キューティQ』の御三家をはじめとする初期のタイトルが収録され、『ドルアーガの塔』はVol.2のほうに収録されている。
ただ、淡々とゲームプレイ中の映像が流れるだけで、『ナムコヒストリー』シリーズなどが登場したいま、じつはそれほど歴史的には価値がなくなってしまっている。とはいえ、『ドルアーガの塔』を扱った数少ない映像作品のひとつ、という点はポイントだ。
ちなみに、LD版のほうはビデオ版のVol.1と2をつなげた形態になっている。
このシリーズは、「TVゲームの歴史」というくくりではあるが、アーケード作品しか収録されていない。
Vol.1のほうには、『ジービー』『ボムビー』『キューティQ』の御三家をはじめとする初期のタイトルが収録され、『ドルアーガの塔』はVol.2のほうに収録されている。
ただ、淡々とゲームプレイ中の映像が流れるだけで、『ナムコヒストリー』シリーズなどが登場したいま、じつはそれほど歴史的には価値がなくなってしまっている。とはいえ、『ドルアーガの塔』を扱った数少ない映像作品のひとつ、という点はポイントだ。
ちなみに、LD版のほうはビデオ版のVol.1と2をつなげた形態になっている。
ナムコ ギャルズアイランド
■ポニーキャニオン(サイトロンレーベル) ■VHS、LD
■3,800円(VHS)/4,800円(LD)
■3,800円(VHS)/4,800円(LD)
新声社・ゲーメストの別冊『ギャルズアイランド』で行った読者投票企画で、ナムコのゲームキャラがベスト5を独占、ベスト10にも8作品が入るという快挙を成し遂げ、それを記念して作られたビデオ。とはいえ、30分に8作品(9人)も詰め込まれており、窮屈な印象はぬぐえない。
BCSからは、前述の企画で4位に食い込んだ『イシターの復活』のカイが登場。紹介順はゲームが発売された順番そのままなので、収録タイトルの中でも一番の古参であるカイが最初に登場する。
とはいえ、収録されているのがゲームプレイ画面のみで、イラストなどは入っていない。しかも、「TOP OF THE TOWER」「DEAD END」「ENTRANT HALL」とエンディングの最初の部分しか収録されておらず、カイの出番は1分20秒ほどしかないのだ。ちなみに、ギルのスタート時のくるくる回転、「DEAD END」での遠藤氏の復活の様子などはしっかり収録されており、なんだか妙な部分ではマニアックな内容となっている。
全体を通しても、基本的にはゲームのダイジェストとエンディングの一部という構成になっており、ちょっと色々な意味で微妙な作品である。
また、後発のLD版では“ナムコヒロインベスト10”的な企画になっているとの情報もあり、詳細は不明である。情報求ム。
BCSからは、前述の企画で4位に食い込んだ『イシターの復活』のカイが登場。紹介順はゲームが発売された順番そのままなので、収録タイトルの中でも一番の古参であるカイが最初に登場する。
とはいえ、収録されているのがゲームプレイ画面のみで、イラストなどは入っていない。しかも、「TOP OF THE TOWER」「DEAD END」「ENTRANT HALL」とエンディングの最初の部分しか収録されておらず、カイの出番は1分20秒ほどしかないのだ。ちなみに、ギルのスタート時のくるくる回転、「DEAD END」での遠藤氏の復活の様子などはしっかり収録されており、なんだか妙な部分ではマニアックな内容となっている。
全体を通しても、基本的にはゲームのダイジェストとエンディングの一部という構成になっており、ちょっと色々な意味で微妙な作品である。
また、後発のLD版では“ナムコヒロインベスト10”的な企画になっているとの情報もあり、詳細は不明である。情報求ム。
ファミコンミュージックDVD 〜ナムコット編〜
■サイトロンディスク ■DVD ■4,800円(税抜)
ファミリーコンピュータ生誕20周年を記念したDVD「ファミコン20THアニバーサリー ゲームミュージックDVD」の続編(?)とも言えるDVD。ナムコットのFC用ソフト25作品の映像と音楽が収録されている。さらにボーナストラックとして、相原“J99”隆行による8分にもおよぶメドレーダイジェストを収録。
BCSからは、ファミコンで発売された『ドルアーガの塔』と『カイの冒険』の2タイトルが収録。『ドルアーガの塔』は裏ドルアーガのスタッフロール、『カイの冒険』はスペシャルステージ前面クリアのエンディングも収録されており、資料的価値は多少ある。
ただし、音に関して言えばエクステンド音が『ドルアーガの塔』のは収録されているのに『カイの冒険』のものは収録されておらず、さらにアーケード版のクレジット音を再現したポーズ時の音も入っていない。また、遠藤氏入魂のドット打ちである『カイの冒険』のゲームオーバー画面まで入っておらず、「完全保存版」をうたうわりには微妙に中途半端さはぬぐえない。
しかし、ここまできたらPCエンジン版もDOGも何とかCD化してほしいところだが…(DVD化はDOGがネタバレになってしまうので不可)。
BCSからは、ファミコンで発売された『ドルアーガの塔』と『カイの冒険』の2タイトルが収録。『ドルアーガの塔』は裏ドルアーガのスタッフロール、『カイの冒険』はスペシャルステージ前面クリアのエンディングも収録されており、資料的価値は多少ある。
ただし、音に関して言えばエクステンド音が『ドルアーガの塔』のは収録されているのに『カイの冒険』のものは収録されておらず、さらにアーケード版のクレジット音を再現したポーズ時の音も入っていない。また、遠藤氏入魂のドット打ちである『カイの冒険』のゲームオーバー画面まで入っておらず、「完全保存版」をうたうわりには微妙に中途半端さはぬぐえない。
しかし、ここまできたらPCエンジン版もDOGも何とかCD化してほしいところだが…(DVD化はDOGがネタバレになってしまうので不可)。
THEゲームメーカー ナムコ編
■ガスコイン・カンパニー/ハピネット ■DVD ■3,990円(税込)
人気テレビ番組「ゲームセンターCX」のスタッフによるDVD-BOOKシリーズ「THEゲームメーカー」の第5弾。
『ギャラクシアン』に始まるナムコットのファミコン用ソフトが大挙して紹介されている。
ゲーム紹介自体は、かなり大ざっぱなものだが、中には裏ワザ紹介があったり(『ギャラクシアン』の隠しミュージック、『ゼビウス』の無敵コマンドなど)、よゐこ有野・アメリカザリガニ平井らによる各種企画などで、バラエティ豊かな構成になっている。
ファミコンソフトでBCSと言えば、やはり『ドルアーガの塔』と『カイの冒険』。
しかし、元々ゲーム1本に対して割いている時間が少ないこともあり、紹介内容は淡白。裏ワザも「裏ドルアーガ」しか収録されていない(『カイの冒険』は、DVDと同梱ブックレットにチラシを収録)。
そのかわり、収録されている遠藤雅伸さんへのインタビューが、内容盛りだくさんで面白い。
内容は、遠藤さんのナムコ入社直後の仕事にはじまり、『ゼビウス』『ドルアーガの塔』『カイの冒険』に関するさまざまな裏話が収録されている。いままで雑誌やネットで公開されていた情報もあるものの、本人の肉声により語られているという点は大変貴重と言えるだろう。
また、同梱のブックレットにも、遠藤さんへのインタビューが抜粋して収録されているほか、『ドルアーガの塔』の開発資料も収録され、かなり資料的価値も高い。
他にも、「ファミシュラン」のコーナーで『カイの冒険』が取り上げられたり(よゐこ有野ではなくアメリカザリガニ平井がプレイ)、「BAR 8bit」では『ドルアーガの塔』のBGMをピアノ演奏したりと、BCS好きにはなかなか楽しめる内容ではないかと思う。
『ギャラクシアン』に始まるナムコットのファミコン用ソフトが大挙して紹介されている。
ゲーム紹介自体は、かなり大ざっぱなものだが、中には裏ワザ紹介があったり(『ギャラクシアン』の隠しミュージック、『ゼビウス』の無敵コマンドなど)、よゐこ有野・アメリカザリガニ平井らによる各種企画などで、バラエティ豊かな構成になっている。
ファミコンソフトでBCSと言えば、やはり『ドルアーガの塔』と『カイの冒険』。
しかし、元々ゲーム1本に対して割いている時間が少ないこともあり、紹介内容は淡白。裏ワザも「裏ドルアーガ」しか収録されていない(『カイの冒険』は、DVDと同梱ブックレットにチラシを収録)。
そのかわり、収録されている遠藤雅伸さんへのインタビューが、内容盛りだくさんで面白い。
内容は、遠藤さんのナムコ入社直後の仕事にはじまり、『ゼビウス』『ドルアーガの塔』『カイの冒険』に関するさまざまな裏話が収録されている。いままで雑誌やネットで公開されていた情報もあるものの、本人の肉声により語られているという点は大変貴重と言えるだろう。
また、同梱のブックレットにも、遠藤さんへのインタビューが抜粋して収録されているほか、『ドルアーガの塔』の開発資料も収録され、かなり資料的価値も高い。
他にも、「ファミシュラン」のコーナーで『カイの冒険』が取り上げられたり(よゐこ有野ではなくアメリカザリガニ平井がプレイ)、「BAR 8bit」では『ドルアーガの塔』のBGMをピアノ演奏したりと、BCS好きにはなかなか楽しめる内容ではないかと思う。