●音楽・楽譜編

SUPER XEVIOUS/細野晴臣
■アルファレコード(YENレーベル) ■12インチシングル ■?円
SUPER XEVIOUS/細野晴臣(復刻版)
■サイトロンディスク(レジェンドシリーズ) ■CD ■1,890円
YENレーベル・ツインベスト
■アルファレコード ■CD(2枚組) ■4,400円
 『ゼビウス』の熱烈なファンだったというアーティスト・細野晴臣が監修したレコード。
 『ゼビウス』に関しては、当時NHKの若者向け番組「YOU」で取り上げられたり、細野氏やサザン・オール・スターズの桑田佳祐が同人誌「ゼビウス1000万点への道」を持っていたりと、ちょっとしたブームを巻き起こしていた。この『スーパーゼビウス』に関しても、『ゼビウス』の曲をディスコ・サウンドにアレンジし、そこそこのヒットを記録したのである。

 さて、この12インチシングル、ほかに『ギャプラス』と、『ドルアーガの塔』のアレンジバージョンが、B面に収録されている。
 『ギャプラス』が星逆流ステージで流れる曲を、原曲に肉付けする形(『VIDEO GAME MUSIC』における「XEVIOUS」や「GALAGA」と同じ)でアレンジされたのに対し、『ドルアーガの塔』ではエンディングおよびネーム・エントリー時の曲を、オーケストラ風の優雅なアレンジに仕立てている。
 いま聴くと、まだ打ち込みの音がそれほど発達していない時代を感じさせる素朴な音色なのだが、当時はこれだけで大いに感動した。とくに当時、管理人はまだこのゲームの存在を知らなかったのだが、この曲を聴いて『ドルアーガの塔』というゲームに思いを馳せていたのだ。運命的というか刷り込みというか、とにかくそういう曲なのである。
 ただ、じつは打ち込みミスをしている部分があり、そのフォローとしてライナーノーツに「空腹のゴーシュ」の話が書かれている。現在再販されているCDにも、もちろん書かれているので興味のある人は見てみるといい。

 なお、このレコード収録の3曲は、YENレーベル(YMO、立花ハジメ、戸川純などのアーティストが所属していた伝説的レーベル)から発売された12インチシングルだったため、後年YENレーベルのシングルレコードを集めたベスト盤CD「YENレーベル・ツインベスト」にも収録されている。
THE RETURN OF VIDEO GAME MUSIC
■アルファレコード ■LP、MT ■?円
THE RETURN OF VIDEO GAME MUSIC(復刻版)
■サイトロンディスク(レジェンドシリーズ) ■CD ■2,130円
THE BEST OF VIDEO GAME MUSIC
■アルファレコード ■CD ■3,200円
 表面上は「VIDEO GAME MUSIC」「SUPER XEVIOUS」につづく、ナムコのゲーム・ミュージックのレコード化第3弾だが、この作品では細野氏は関わっていない。アレンジャーには上野耕路、藤井丈司など豪華な顔ぶれがそろっている。
 内容は、A面が『VIDEO GAME MUSIC』以降のナムコのゲーム・ミュージック集、B面がナムコのサウンドクリエイターによるオリジナル作品集+α、となっている。B面には『ホッピング・マッピー』のメインテーマの原曲となった「MERRY GOES AROUND」、同じく『ケルナグール』のタイトル曲の原曲となった「META MAGIC GAME」が入っており、マニア的には感慨深い。

 このアルバムには、『ドルアーガの塔』のオリジナルVer.が収録されている。アレンジの類は一切ないものの、かわりにエコーがかけまくられているため、原音そのままを収録したわけではない。だが、そのエフェクトが『ドルアーガの塔』の曲の神秘性を高めるのに、一役買っているとも言える。
 フロア・スタート時の勇壮な音楽、通常フロアでの軽快なマーチ、綺麗なサキュバスのテーマ――『ドルアーガの塔』の曲は、とにかく名曲揃いの一語につきる。個人的には、とりわけフロアスタート時のファンファーレがお気に入りだ。

 なお、のちに「VIDEO GAME MUSIC」と、この「THE RETURN OF VIDEO GAME MUSIC」のA面の曲をカップリングさせた、「THE BEST OF VIDEO GAME MUSIC」というCDが発売された。このCDでも『ドルアーガの塔』の曲を聴くことができるが、現在は廃盤となっており入手は困難だ。
 また、「THE RETURN OF VIDEO GAME MUSIC」は現在復刻版のCDが発売されている。
NAMCO GAME MUSIC VOL.1
■アルファレコード(GMOレーベル) ■CD、MT、LP ■?円
NAMCO GAME MUSIC VOL.1(復刻版)
■サイトロンディスク(レジェンドシリーズ) ■CD ■2,800円
 同じアルファレコードでも、ゲーム・ミュージックを下手に着色することなくサウンドトラックとしてリリースするGMOレーベルが発売したアルバム。

 このアルバムには『イシターの復活』の音楽が収録されており、ほかには『源平討魔伝』『ローリングサンダー』『サンダーセプター』といった名曲群が収録されている。
 『イシターの復活』の曲は、当時ラジオのCMで流されたり、またゲーセンでもひっきりなしに聞こえていたりして、すでにマニアの耳にはメロディが焼き付いていた。そこに登場したこのアルバムで、じっくりと『イシターの復活』の曲を聴き、その美しさにうっとりした人も少なくないだろう。

 ただし、残り時間が少なくなったときの高速バージョンが未収録だったりと、多少だが抜けている部分はある。『イシターの復活』に関して、より完全なものを望むのならば、下記の「NAMCO ARCADE 80'S」を買ったほうがいいだろう。
 しかし、ほかにも『源平討魔伝』をはじめとする名曲が収録されているので、そちらにも興味がある人には購入をオススメする。
NAMCO ARCADE 80'S
■サイトロンディスク ■CD ■2,800円
 ナムコの新・復刻三部作の最終作品として発売された、オリジナルタイトル。
 タイトルどおり、80年代のナムコゲームの中からマイナーな『ギャラクシアン』『タンクバタリアン』などを収録。ただ、「初CD化タイトル多数!」といったキャッチコピーながら、以前ソフトバンク出版から発行された「NG総集編1」に付属されたCDにて、すでにCD化されているタイトルも多い。
 また、そのほとんどが効果音ばかりしかないため、何となく素材集を聴いているような気になってくる。

 そして、ボーナストラックとしてCD化されているタイトルのPERFECT RECORDING版が収録されており、D/LAB.的には『イシターの復活』がそのターゲットとなる。
 全曲2ループ収録のほか「NAMCO GAME MUSIC VOL.1」未収録のHURRY UP!バージョンも収録され、最後にはS.E.集も入っており、とりあえずアフターフォローの役割は果たしていると言えよう。ただ、このへんは『ナムコミュージアムVol.4』のサウンドテストなどでも聴くことが可能なので、2,800円の価値を見出せるかどうかは聞き手次第だ。
LEGEND OF GAME MUSIC 〜PREMIUM BOX〜
■サイトロンディスク ■CD+DVD ■14,800円(税抜)
 アーケードゲーム初期のゲームミュージックを集めたBOXCD。
 1枚目の「ナムコ_ディスク」に、CD『SUPER XEVIOUS』より『ドルアーガの塔』、『NAMCO ARCADE 80'S』より『イシターの復活』が、それぞれ収録されている。このBOXCDでなければ聴けない音源というわけでもないので、両方のCDを持っていればとくに買う必要はないだろう。
ドルアーガの塔 オリジナルサウンドトラック(ゲーム・サウンド・エフェクト)
■NAMCO SOUNDS ■m4p形式(iTunes Store販売)
■1曲150円、アルバム400円
 Appleのコンテンツ配信サービス「iTunes Store」において、2009年9月よりゲームのサウンドトラックの配信が開始された。初期は『ゼビウス』や、今年(2010年)30周年を迎えた『パックマン』のサウンドが販売され、2009年12月9日に『ドルアーガの塔』のサウンドトラックが配信開始となった。

 このサウンドトラックだが、「1曲150円・全曲まとめ買い400円」という設定になっており、もちろん全曲まとめて買った方がお得になっている。
 『ドルアーガの塔』では、なんと全部で35曲もある。これは、BGMのほかに効果音も曲として数えられているためで、「チャイムサウンド」「ギル:歩行」といった音まで(もちろん150円で)販売されている。また、最後には「未使用サウンド#1」「未使用サウンド#2」「ゲームプレイ」といった曲も入っているのだ。

 これまで販売されたサウンドトラックCDは、いずれも現在新品で入手するのは難しい状況にある。
 音楽ファイルのオンライン販売であれば、品切れや廃盤はまず起きないので、今から音源を入手したい方は利用してみては如何だろうか。

 なお、管理人はまだ購入していないので、未使用サウンドが何かはここには書けない。
イシターの復活 オリジナルサウンドトラック
■NAMCO SOUNDS ■m4p形式(iTunes Store販売)
■1曲150円、アルバム400円
 昨年12月に、「iTunes Store」にて『ドルアーガの塔』のサントラがダウンロード販売され始めたのに続き、2010年8月11日より、『イシターの復活』のゲームサウンドトラックのダウンロード販売が開始された。
 今回もまた「1曲150円・全曲まとめ買い400円」という価格設定で、楽曲は全部で18曲。フロアのBGMはちゃんと通常版とハリーアップ版の両方があるので、サントラとしてはちゃんとしていると言える。なお、今回効果音は配信されていない。

 ただ、個人的に気になったのが、「ドルアーガBGM(DRUAGA'S GRAVE)」と「ドルアーガBGM」と、ドルアーガの曲だけで2種類ある点。収録時間も異なっており(前者が1:01、後者が1:27)、具体的にどのような違いがあるのかは不明(まだ未購入のため)。
ザ・ナイトメア・オブ・ドルアーガ 〜不思議のダンジョン〜
オリジナルサウンドトラック
■アリカ ■CD ■2,500円(税抜)
 同名タイトルの全楽曲を収録した2枚組サウンドトラック。ゲーム本編未収録の「Promotion Medley」も入っている。
 メインで作曲を手がけたのは、音楽制作会社スーパースィープの矢野雅士。曲は雰囲気を盛り上げるタイプのものがメインで、あまりメロディは強調されていない。また、一部の曲は同じくスーパースィープの佐宗綾子が手がけているほか、スタジオカルナバルの相原隆行も編曲に参加。さらに、『ドルアーガの塔』などのBCS作品の曲をオーケストラ風にアレンジした曲も多数収録されている。

 なお、このCDはスーパースィープの通販およびメッセサンオーでしか購入できない。
ドルアーガの塔〜the Recovery of BABYLIM〜
オリジナルサウンドトラック
■avex trax ■CD+DVD ■3,143円(税抜)
 Windows用MMORPG『ドルアーガの塔〜the Recovery of BABYLIM』のオリジナルサウンドトラック+プロモーション映像を納めたDVD。

 他のBCS関連タイトルの例に漏れず、このネットワークRPGにおいても、BCSで使われた数々の曲をアレンジしたものが使われている。「ラジャフ街道」には『イシターの復活』メインテーマ、「バビリム西・東」には『カイの冒険』メインテーマなどだ。
 だが、それ以外のオリジナル曲においても、このゲームの曲はけっこう評価が高い。特に「ユーフレイト東岸」から先のマップでは、BCSの原点とも言える中東のエスニック調サウンドが流れ、ある意味このゲームの中で最もマニアックにBCSを追求した要素とも言えるだろう。
 だが勿体ないことに、ゲーム中の曲は意外とループが短く、加えてゲームは今もマップ拡張を続けており(おかげでエンディングにはまだ到達できない)、全曲完全収録とはいかないと思われる。

 それをフォローする要素なのかどうかは謎だが、このCDには遠藤雅伸による“邪神のシークレットボイス”なるトラックが、合計37個も収録されている。これらのメッセージに隠された謎を解き明かすと、何かが起きる…とのこと。その“何か”は、今の時点では謎に包まれている。
 また、このゲームのイメージソングであるTRICERATOPS「COMIC HEROES」も収録され、同梱のDVDではこのゲームのプロモーションビデオを見ることができる。ここまでに挙げた要素のどれかひとつにでも引っかかる物があれば、買ってみてもいいだろう。
This is NAMCO!
■ビクターエンタテイメント ■CD、MT、LP ■2,600円
 ナムコの新旧さまざまなゲーム・ミュージックを、バラエティ豊かにアレンジし、生楽器で演奏したアレンジ集。
 コンセプトはどことなく「ビデオ・ゲーム・グラフィティ」シリーズを彷彿とさせるものがあるが、じつはこの作品には事前に出版された書籍「NAMCO VIDEO GAME MUSIC LIBRARY for X68000 Vol.1」にて、著者の磯田健一郎氏がアレンジした「パックマン・ア・ゴーゴー」などが、さらに生楽器向けにアレンジされて収録されているのだ(書籍については下記項目参照)。
 曲はいずれも生楽器の風合いが活かされており(なぜか要所要所にフルートが出てくるのが謎だが)、とりわけ前述の「パックマン・ア・ゴーゴー」や「エンディングテーマ・フロム・アサルト」などは、フジテレビ系列で朝に放送中の番組「めざましテレビ」で幾度となく使われていた。

 BCSからは『イシターの復活』のメインテーマがボレロ風にアレンジされた「THE RETURN OF ISHTAR」が収録。思わず笑ってしまうほど、カッコイイ仕上がりになっている。なお、上記の同書籍でアレンジ楽譜およびデータが掲載された「ザ・テーマ・オブ・ドルアーガ」は、残念ながら収録されていない。
THE ELDS STORY OF...(エルズストーリー)
■ビクターエンタテイメント ■CD ■2,427円(税抜)
 ナムコがかつて運営していた都市型テーマパーク『ナムコ・ワンダーエッグ』のオープン2周年を記念して発売されたCD。
 内容は、ワンダーエッグの根幹的設定を音楽にした「Music from ELDS STORY」と、園内で実際に流れる音楽に新たに手を加えて収録した「Music from Wonder Eggs」とに分かれている。作曲者には『ワルキューレの伝説』などの川田宏行をはじめ、『リッジレーサー』シリーズ等でお馴染みの相原隆行、佐野信義らが名を連ねている。

 BCS的には、後半の「Music from Wonder Eggs」に「Risolute 竜の城」という曲が収録されており(竜の城とは『ドルアーガの塔』などのアトラクションがある区画)、その曲の一部にクオックスのテーマとメインテーマが織り交ぜられているのだ。
ファミソン8BIT☆アイドルマスター01 高槻やよい/双海亜美・真美
■5pb. ■2,415円(税込)
 ナムコのアーケードゲーム『アイドルマスター』の関連CD。2008年3月25日発売。
 内容はゲーム内のキャラ「高槻やよい」「双海亜美・真美」による歌とドラマで、音楽はいわゆるチップチューンとなっている(このCDそのものは、あくまで「ファミソン8BIT」シリーズの一作品という位置づけ)。

 このCDの6曲目に、高槻やよいと双海亜美・真美の歌入り「おはよう!!朝ご飯(『ドルアーガの塔』ファミソン8BIT MIX)」が、15曲目に「おはよう!!朝ご飯(オリジナル8BIT Instrumental)」が、それぞれ収録されている。
 内容は、まだ未入手なのでNow Constructing...
ファミソン8BIT☆アイドルマスター04 菊地真/萩原雪歩
■5pb. ■2,415円(税込)
 ナムコのアーケードゲーム『アイドルマスター』の関連CD。2008年5月28日発売。
 上記の「ファミソン8BIT☆アイドルマスター」シリーズの第4弾で、キャラクターは「菊地真」「萩原雪歩」が登場。歌とドラマにより構成されている。

 このCDの3曲目に、「My Best Friend(『イシターの復活』ファミソン8BIT MIX)」が収録されている。また、14曲目に「My Best Friend(オリジナル8BIT Instrumental)」も収録されているのだが、そもそも3曲目には声のクレジットが書かれておらず、どのように差別化されているのかは不明だ。
 内容は、まだ未入手なのでNow Constructing...
テクニクビート サウンドトラック
■スィープレコード ■2,100円(税込)
 2002年にアリカから発売されたアーケードゲーム『テクニクビート』のオリジナル・サウンドトラック。2008年4月16日発売(基本的にはスィープレコードやアリカの通信販売のみ)。

 そもそもアリカはその前に音楽ゲーム『テクニクティクス』をアーケードゲームとして発表、この『テクニクビート』はその続編に当たる。
 大きな特徴が、ナムコのアーケードゲームの音楽を大多数収録し、さらに元ナムコの細江慎治らによるアレンジが施されたというもの。昔のナムコゲームのサウンドが、一時期のナムコサウンドを支えたコンポーザーたちによってアレンジされたことは当時話題を呼び、同作品はPS2にも移植された。しかし、肝心のサウンドトラックに関しては、長きにわたりCD化が停滞しており、アーケード発表から6年が経過して、ようやくCD化されたのだ。

 このゲームには、「The Tower of Druaga」と「The Return of Ishtar」の2曲が収録されており(詳しくはこちら)、その楽曲が晴れてCDとなったわけだ。
 曲としては原曲の雰囲気を留めてないほどアレンジされているが、それがこの作品の特徴でもある(オーソドックスなアレンジをされている曲の方がむしろ少ない)。これはこれでなかなかにカッコイイので、聴いてみてほしい。
太鼓の達人 オリジナルサウンドトラック「サントラ2008」
■コロムビアミュージックエンタテインメント ■3,150円(税込)
 バンダイナムコのアーケードゲーム『太鼓の達人』シリーズより、ナムコオリジナル曲を中心に収録した2枚組サウンドトラック。2008年5月21日発売。

 同シリーズは2008年3月に11作目をリリースした人気作だが、他社の音ゲーと異なり、一部の曲を除いて毎作品で収録曲が大きく異なっていた。そのため、最新版では聴くことの出来ない曲も多数あり、一部ファンからはサウンドトラックの発売を求める声が強くあがっていた。それが結実したのが、このアルバムと言えるだろう。
 収録曲はほとんどがナムコオリジナル曲で、超高難度譜面で有名な2000シリーズや、ナムコのゲームミュージックをアレンジした「KAGEKIYO 源平討魔伝」「大叩音」なども収録されており、まさに同シリーズの集大成とも呼べる内容だろう(ちなみに、版権上問題のないクラシック作品も収録されている)。

 当研究室的には、「ドルアーガの塔メドレー」と「ナムコットメドレー」が聴きどころ。ただし、どちらもファミコン版の音源を元にしており、アーケード版の音は使われていない。初のアルバム化なので、聞くチャンスのなかった方はこの機会に聴いてみるのはいかがだろうか。
太鼓の達人 オリジナルサウンドトラック「ドンダフル!」 New
■日本コロムビア ■3,150円(税込)
 バンダイナムコのアーケードゲーム『太鼓の達人』シリーズより、ナムコオリジナル曲を中心に未発表曲も含め収録した2枚組サウンドトラック。2011年12月21日発売。
 前作「サントラ2008」の続編に当たるアルバム。今作もナムコオリジナル楽曲を中心に、70曲以上もの楽曲が収録されている。

 当研究室的には、「シンフォニック ドルアーガ」が聴きどころ。また、すぐ後には「シンフォニック ワルキューレ」も収録されていたり、Sampling Masters MEGA・AYA両氏の楽曲も聴けたりと、オールドナムコファンにもいろいろと楽しめる仕上がりになっていると思う。
食玩 ゲームサウンドミュージアム ナムコット編
■メガハウス ■300円
 ナムコ(ット)のFC用ゲームの音楽を収録したサントラCDが入った食玩。パッケージイラストは冨士宏の描きおろし。
 総数は何と15種類あり、ノーマルが「ギャラクシアン/ギャラガ/パックマン」「ゼビウス/スーパーゼビウス ガンプの謎」「マッピー/マッピーランド/マッピーキッズ」「ドルアーガの塔/カイの冒険」「スターラスター」「ワルキューレの冒険 時の鍵伝説」「ドラゴンバスター/ドラゴンバスターII 闇の封印」「ファミリージョッキー/ファミリーテニス/ファミリーサーキット」「妖怪道中記」「ローリングサンダー」の10種類、シークレットが「ディグダグ/ディグダグII」「バベルの塔/スカイキッド/メトロクロス」「源平討魔伝」「ドラゴンスピリット 新たなる伝説」の4種類、スペシャルシークレットが「マインドシーカー/ケルナグール」というラインナップ。

 この中でのBCS関連は、「ドルアーガの塔/カイの冒険」が収録された一枚のみ。
 ただし、内容は未確認だが、パッケージにサイトロンディスクのロゴが入っていることから、先頃発売された「ファミコンミュージックDVD 〜ナムコット編〜」と同じ内容ではないか、と思われる。
ザ・ナイトメア・オブ・ドルアーガ スペシャルサウンドトラック
■アリカ ■非売品
 2004年7月29日に発売されたPS2用ゲーム『ザ・ナイトメア・オブ・ドルアーガ』において、ゲームショップ「メッセサンオー」限定の予約特典として入手できたCD。ゲーム本編未収録の「Promotion Medley」ほか全11曲を収録。
 なお、全て聴き比べていないので断言は出来ないが、おそらく収録曲は後に発売されたサウンドトラックにもすべて入っているものと思われる。
ナムコ×カプコン スペシャルサウンドトラック
■ナムコ ■非売品
 2005年6月26日に発売されたPS2用ゲーム『ナムコ クロス カプコン』において、初回特典として入手できたCD。同ゲームに登場するキャラクターの、オリジナルの登場作品より音楽が何曲か収録されている。ほかにメインテーマ「すばらしき新世界」のショート・バージョンも収録。

 このゲームにはギルやカイなども登場しているため、CDにはBCSより『イシターの復活』の「メインテーマ」が収録されている。
ナムコ クロス カプコン オリジナル・サウンドトラック
■カプコン ■2,520円(税込)
 2005年6月26日に発売されたPS2用ゲーム『ナムコ クロス カプコン』のオリジナル・サウンドトラック。
 ゲーム内において、キャラクターの元の登場作品から音楽が使用されており、BCS的には『イシターの復活』より「ドルアーガ(ENTRANT HALL)」「メインテーマ」「クォックス」の3曲のアレンジ・バージョンが収録されている。
ナムコ ビデオゲーム・ミュージック・プログラム大全集
■電波新聞社 ■1,800円
 パソコン&ゲーム雑誌「マイコンBASICマガジン」の投稿プログラムコーナーに寄せられた、ナムコゲームの音楽を再現したプログラムをまとめた本。各機種ごとのサウンド機能解説などは、ライターの断空牙氏が担当している。

 中身はファミリーベーシックに始まり、多種多様な機種ごとに対応した、ナムコのゲーム音楽プログラムを多数掲載。その前に発売された「ALL ABOUT NAMCO」に、ナムコのゲーム音楽の楽譜が大量に掲載されていたこともあってか、'80年代前半のナムコゲームの曲がほとんどだ(中にはファミコン用ソフトを耳コピして打ち込んだものもある)。
 当時のプログラムで面白いのが、単純に音楽を打ち込んで再現するだけではなく、複数の曲をテンキーで選んで聴くジュークボックス形式になっていたり、スゴいものになると画面上にCGでキャラクターを描画するものまである。楽譜がある以上、単に再現度が高いだけでは雑誌に採用されないのだろうか、そうした工夫が見られるプログラムが目立つのが特徴だ。

 さて、数多く寄せられたプログラムの中でも、やはり名曲として名高い『ドルアーガの塔』のプログラムは多く、合計12本掲載。中でも、ゲーム・ミュージック・コンポーザーとしてカリスマ的人気を誇る古代祐三氏が、PC8801mkIISR版用プログラム「ドルアーガの塔 ミュージック・コンストラクション」を投稿している。そのプログラムは曲を鳴らす回数や順番、最後に鳴らす効果音などを設定できる優れものだ。

 なお、巻末には「ALL ABOUT NAMCO」同様に各タイトルの楽譜を収録。もちろん『ドルアーガの塔』も収録されている。
NAMCO VIDEO GAME MUSIC LIBRARY for X68000 Vol.1
■磯田健一郎・著/マイコンBASICマガジン編集部・編 ■電波新聞社 ■5,146円
 ナムコのゲーム音楽に音楽的な解説をあわせた楽譜集。タイトルどおり、X68K用の音楽プログラムディスクが同梱されている。1989年5月20日発行。

 それまでもナムコのゲーム音楽の楽譜はいろいろと発表されていたが、じつは著者の磯田氏いわく「ナムコ提供の譜面に間違いがあった」とのこと。この楽譜集では、その間違いがキチンと直されているそうである。また、音楽的解説も磯田氏の軽妙な文体により、「コード進行からどういった印象の曲になるか」などの理論がわかりやすく理解できて、なかなか面白い。
 さらに、この本のもうひとつの特徴として、一部のゲーム音楽を磯田氏がさまざまにアレンジし、その楽譜を掲載するとともに同梱の5インチディスクで実際に聴けるようにしてあるのだ。しかも、そのうちいくつかの曲は、のちに発売されたアルバム『This is NAMCO!』にて、さらに大幅なアレンジを加えられて収録されている(「パックマン・ア・ゴーゴー」などがそれ)。そうした音楽的に新しい試みがなされている、意欲的な楽譜集と言えよう。

 この本にも楽譜が掲載されている『ドルアーガの塔』について、磯田氏は手放しで褒めている。とくにメインテーマの絶妙なコード進行を高く評価しており、アレンジもメインテーマにスター・ウォーズ風のパロディを加えた「ザ・テーマ・オブ・ドルアーガ」を収録している。ただ、『This is NAMCO!』には未収録のため、当時のX68Kユーザーしかその曲を聴くことができないのが残念なところだ。

 なお、タイトルに「Vol.1」とあるが、Vol.2は発売されていない模様。また、詳細は不明だが、あわせて「〜for X1」も発売されている。