●攻略本編

ALL ABOUT NAMCO――ナムコゲームのすべて
■マイコンBASICマガジン編集部・編 ■電波新聞社 ■2,200円
 ナムコ初期のアーケード・ゲームの傑作群をまとめてとりあげた、資料的価値も高い本。1984年発行。

 パソコン(?)雑誌「マイコンBASICマガジン」に掲載された攻略記事をもとにした、アーケード版の『ドルアーガの塔』の攻略が掲載されているほか、未使用曲や効果音も含めた全楽譜や、主要キャラクターのドットパターンまでもが掲載されており、『ドルアーガの塔』を知るには十分すぎるほど中身が詰まっている。ちなみに、なぜか版型がB5サイズのものとA5サイズのものと2種類あり、一般的にはA5サイズのほうが広く出回っているようだ。

 一時期は絶版となっていたが、ナムコの過去の名作がパソコンなどに移植されはじめた1994年、過去の作品を残し、紹介するという主旨で再販された(ただし現在はまた絶版)。
ALL ABOUT NAMCO II――ナムコゲームのすべてII
■マイコンBASICマガジン編集部・編 ■電波新聞社 ■2,200円
表紙サムネイル こちらはナムコの第1次アーケード黄金期の終盤に発表されたゲームを中心に取り上げた、「オール・アバウト・ナムコ」の続編的な本。1987年発行。

 この本では『イシターの復活』の攻略を取り上げており、全128面のマップがすべてCGで描き起こされており、非常に見やすくなっている。また、一部キャラクターのドット・パターンや、楽譜も掲載されており、マニアにとっては非常に資料性の高い本だ。なお、版型が2種類存在するのも「オール・アバウト・ナムコ」と同じ。

 こちらも「オール・アバウト・ナムコ」同様、1994年に再販されたが、現在ではやはり絶版である。
 ちなみに再販版は、I・IIとも表紙カバーがなくなった、冒頭に再販にあたっての言葉が書かれている、裏表紙がワンダーエッグの広告になる、などの変更点がある。
ナムコミュージアム/ナムコクラッシックコレクション対応
NAMCO名作ゲーム集
■マイコンBASICマガジン編集部・編 ■電波新聞社 ■2,900円
 プレイステーション版『ナムコミュージアム』、アーケード版『ナムコクラシックコレクション』の発表を受け、名著「オール・アバウト・ナムコ(I・II)」の内容をミックスさせて復刻した本。1996年発行。

 内容は基本的に「オール・アバウト・ナムコ(I・II)」とほとんど変わりないが、ドット・パターンや楽譜集、Iに掲載されていたパソコンなどへの移植情報といった、攻略部分以外の要素は省かれている。

 ちなみに、こちらの裏表紙の広告は『ナムコミュージアムVol.2』だ。
ザ・ベストゲーム
■ゲーメスト編集部・編 ■新声社 ■1,980円
 ちょうど'80年代から'90年代に移る頃に発行された、アーケードゲームを総括するゲーメストムック。

 この本には、読者投票によるアーケードゲームの歴代ベスト30を決める企画があり、その13位に『ドルアーガの塔』が、22位に『イシターの復活』が、それぞれランクインされた。また、アーケード版『ドルアーガの塔』の簡単な攻略が入っているうえ、読者の投稿イラストもあり、目を和ませる。
 ちなみに、後発の「ザ・ベストゲーム2」という本は、酷い出来の本なので個人的に購入はオススメしない。
ドルアーガの塔のすべてがわかる本
■ファミコン通信編集部・編(?) ■アスキー出版局 ■300円
 “裏ワザ”ブームに火がついた頃の作品だけに、ファミコン版『ドルアーガの塔』の攻略本は何冊も出版された。これはそのなかでも、値段の安さから子供を中心に受けいれられた(と思しき)本で、管理人も一番最初に買った『ドルアーガの塔』の攻略本は、この本だった。

 内容は、やはり宝箱の出し方が中心で、いわゆる攻略的なものはそれほど深くはない。ただ、各ページの下のほうに珍妙な(と言うしかない)なぞなぞが載っていたり、最後に東府屋ファミ坊(元・ファミコン通信(=ファミ通)誌編集長)が出てきて裏ドルアーガの話を少しだけ載せたりと、いろいろ工夫されている。
ゲーム必勝法シリーズ7 ドルアーガの塔
■萩原達也・構成・文 ■勁文社 ■380円
 当時、攻略本ではもっとも人気があったと思われるケイブンシャの攻略本シリーズ(ケイブンシャ大百科別冊)のひとつ。ケイブンシャの攻略本は、「版型の小さな本1冊に1タイトル」という豆本スタイルで、当時の子供たちに絶大な人気を誇った。第1巻にあたる『ゼビウス』では、画面写真をつなぎ合わせてマップを掲載するというマニアックぶりを見せつけ、以後の攻略本に大きな影響を与えた。

 巻頭16Pのみカラー、後は白黒という構成で(全160P)、カラー部分にはモンスターの紹介や攻略ダイジェスト、エンディング画面の一部まで掲載されている(ちなみに裏ドルアーガコマンドは写真をマジックで塗りつぶしてある)。
 モノクロ部分では、最初にRPGの説明(引き合いに出してるのがスクウェアの『Will』!)。各モンスターの対処法をていねいに解説していたり、各フロアの解説は2P見開きを使っていたりと、攻略本としてはかなり懇切丁寧な部類に入ると思う。

 ちなみに冒頭の「ザ・タワー・オブ・ドルアーガ物語」では、きむら ひでふみによるカラーイラストが掲載。
ゲーム必勝法シリーズ9 アナザードルアーガの塔
■上田英次、真藤靖之、岩崎宏・構成・文 ■勁文社 ■380円
 上記攻略本からしばらくたって発売された、裏ドルアーガの攻略情報のみを掲載した攻略本。おそらく「裏ドルアーガ」単体の攻略本は、この一冊だけではないだろうか。余談だが、のちにケイブンシャは『ゼルダの伝説』でも裏ゼルダのみの攻略本を発売している。

 構成は基本的に「ゲーム必勝法シリーズ7 ドルアーガの塔」と同じで、巻頭16Pカラー、残りがモノクロ(全160P)。巻頭カラーページでは、前と同じくきむら ひでふみによるカラーイラストを掲載している。
 だが、各フロアの攻略はすべて新規に作られており、かなり熱のこもった攻略本に仕上がっている。また、巻末にはモノクロながら裏ドルアーガクリア時のスタッフロールを全掲載、さらに宝箱の出現方法のみをまとめたページも用意されている。
ファミリーコンピュータ必勝本2
■ファミコン・チャンピオンクラブ・編 ■JICC出版局(当時、現・宝島社) ■780円
 後にファミコン雑誌の常識を(いろいろな意味で)打ち破った、ファミコン必勝本=Hippon Super!=必本スーパー! の前身となった攻略本。1冊1タイトルではなく、いくつものゲームの情報を1冊に満載しており、多少値は張るが子供心にお得感が強かった。

 この本では、当時の攻略本では唯一と思われる表・裏両方の宝箱の出し方、およびエンディング画面をフルカラーですべて掲載している。このあたり、情報規制などなかった古き良き時代を偲ばせる。
講談社ポケット百科シリーズ[47]
ファミリーコンピュータ必勝道場2
■レッカ社・構成 ■講談社 ■480円
 講談社発行のコミック雑誌「コミックボンボン」、そのブランドのひとつとして出版されたゲーム攻略本。昭和60年11月23日発行。
 いくつかのゲームの攻略記事が掲載されている中に、ファミコン版『ドルアーガの塔』の情報が、表・裏ともに掲載されている。イラスト・マンガは、とや邦行(「ファミ拳リュウ」などを手がけた「ほしの竜一」の別名義)、増田ジュンが担当。

 前述のコミックボンボンが、子供向けということもあってか、本書のノリはまるでヒーローが活躍するコミックのように熱いものとなっている。
 まず、巻頭のカラーページで「11大激勝テク」と銘打ったテクニックを紹介。通路を往復するゴーストを、剣だけを出して安全に倒すテクニックを「サイド サーベル クラッシュ」と名付けるなど、独自のネーミングセンスを発揮。とはいえ、意外にもこうしたテクニック面まで触れている攻略本はあまりなく、クオックス系に何度も剣だけ突き刺し、交差せずに倒すテクニック(この本では「クオックス=シンクロ激殺サーベル」と命名)まで紹介している。
 さらに、とや邦行によるマンガ「(秘)五つの伝説」では、合体するナイト(同じ場所に複数のナイトが重なってしまう現象)が紹介されているほか、「裏ドルアーガでコンティニューを何十回も繰り返すと、表の1階に戻される」「60階でクリスタルロッドに剣を立てるとZAPされる」といった話も書かれている。こうした現象の真偽の程は、定かではない。
入門百科グラフィック[2]
ファミリーコンピュータ ドルアーガの塔120階イッキかけあがりガイド
■小学館 ■800円
 変形A4版?の大きなサイズによる攻略本。タイトルは『ドルアーガの塔』だけだが、中身はほかのゲームの紹介や攻略も掲載されている。なお、巻末にはイラスト担当のクレジットしかなく(佐藤秀行、オフィスD-レンジの宮のぶなお・さくま良子)、原稿の執筆者は不明。

 『ドルアーガの塔』の攻略は、オールカラーで表裏すべて掲載されており、最後にはファミリーコンピュータ必勝本2と同じく、カラー写真で表裏両方のスタッフロール写真が掲載されている。判型は当時のほかの攻略本と比べても非常に大きなものだが、それがために1ページに複数フロアのマップや宝箱の出し方、攻略情報までが詰め込まれており、逆に窮屈な印象を受けてしまう。
 また、冒頭にはマンガでストーリーが紹介されているほか、攻略記事中にもイラストが入っているが、なぜかプロレスネタが非常に多い。
ファミリーコンピュータ完璧攻略シリーズ[49]
カイの冒険必勝攻略法
■ファイティングスタジオ・編著 ■双葉社 ■420円
 ファミコン版『カイの冒険』の攻略本。1988年8月25日発行。
 攻略本としてはすでに熟成された時期であり、シンプルで簡潔な本となっている。なお、「ゲーム構成」という立場で成沢大輔が名を連ねている。

 攻略は通常の60面はもちろん、スペシャルステージの40面も掲載。全面の簡素なイラストによるマップを掲載しており、難所は操作法を個別に説明してある。また、空いたスペースはイラストやミニコラムなどで埋められており、読み応えは十分だ。
カイの冒険 完全攻略テクニックブック
■ワークハウス企画・構成 ■徳間コミュニケーション ■(価格不明)
 Now Constructing...
PCエンジン完璧攻略シリーズ[14]
ドルアーガの塔 必勝攻略法
■ファイティングスタジオ・編著 ■双葉社 ■699円(税抜)
 PCエンジン版『ドルアーガの塔』の攻略本。全60階分の攻略法が、モードごとの出現モンスターおよび宝箱の出し方、各階のマップとコンパクトに1ページにまとまっている。イラストなどの攻略以外の要素はほとんどなく、80ページに必要な情報だけが収録されており、非常にムダのない出来と言える。
 ちなみに、各階の攻略ページには、そのフロアにおけるギルの最強装備のグラフィックが掲載されている(アイテム装備画面のもの)。この変化を目で追っていくのも、なかなか面白い。
ザ ブルークリスタルロッドのすべて
■ヘッドルーム&HIPPON SUPER!編集部・編 ■宝島社 ■980円
表紙サムネイル おそらく唯一と思われる、『ザ ブルークリスタルロッド』の攻略本。すでに時代的には攻略本の作りかたもこなれてきており、さらにゲームを遊ぶ年齢層が高めにシフトされてきたこともあってか、蛇足な部分や今読むと失笑を買うような部分はさすがにない。

 内容は世界設定の解説(年表や原画がふんだんに盛り込まれている)、全エンディングの解説、東西南北の各ポイントで何をすべきかのアドバイス、マップ集、そして座談会という構成。
 攻略は要所を押さえているため、ゲームの仕組みにさえ気付けば攻略情報として重宝する。

 一番興味深いのが、巻末の座談会で、遠藤雅伸をはじめ小沢純子、当時のナムコの広報のかたなどが登場し、いろいろな裏話を語っている。ゲーム中にも登場するマハールが実在の人物であることや、「シリーズは完結したけど、また出すとしたら今度は対戦格闘かな」といったジョークまで聞ける。
 ドルアーガファンならば、ぜひとも一度は読んでもらいたい本だ。
ナムコミュージアムVOL.3超研究
■成沢大輔&CB's project・編著 ■メディアファクトリー ■1,165円(税抜)
 PS用ソフト『ナムコミュージアムVol.3』の攻略本。『ドルアーガの塔』をはじめとする収録作品6作品の攻略法が掲載されている。

 『ドルアーガの塔』部分については、基本的な攻略のセオリーはもちろんだが、表ドルアーガに関しては出現するアイテムと宝箱の出し方、それに簡単なアドバイスが書いてある程度。メインは裏ドルアーガの攻略で、表ドルアーガよりも詳しく解説されているのだ。さらには闇ドルアーガも61〜66Fまでのマップも掲載されている。
 そのうえ、関連作品の解説はもちろん、なんとBGMを手がけたZUNKO氏へのインタビュー、さらにインストラクションカードの復刻版まで掲載されているのだ。

 全体的に、「The ナムコブック」著者の成沢氏が手がけただけあってか、本の端々からナムコゲームへの愛情が感じられる本になっている。同ソフトの他の攻略本と比べて値段は高いが、それに見合うだけの内容と言えるだろう。
ナムコミュージアムVOL.4超研究
■成沢大輔&CB's project編著 ■メディアファクトリー ■1,350円(税抜)
 PS用ソフト『ナムコミュージアムVol.4』の攻略本。『イシターの復活』をはじめとする収録作品5作品の攻略法が掲載されている。

 『イシターの復活』部分については、表・裏両対応のマップや攻略法はもちろん、各フロアの相関チャートなどもある。マップページと行ったり来たりしなければならないのが難だが、攻略の手助けには十分だろう。
 また、前回に引きつづき、今回は遠藤雅伸氏と内藤 智氏のインタビューを敢行。巻末には恒例のインストラクションカードの復刻版が掲載されている(しかし、何度見てもこのインストのギルは表情がヤバイ…)。
ナムコミュージアムVol.3 Perfect Guide
■The PlayStation編集部/アミューズメント書籍編集部編
■ソフトバンク出版事業部 ■951円(税抜)
 PS用ソフト『ナムコミュージアムVol.3』の攻略本。『ドルアーガの塔』をはじめとする収録作品6作品の攻略法が掲載されている。

 こちらは「〜超研究」と比べると本も薄く価格も安めで、純粋に攻略法に重点が置かれている。『ドルアーガの塔』では、各フロアのマップやデータ、攻略法が読みやすくまとめられ、30ページ以上に渡って掲載されているのだ(ただしメインは表ドルアーガ。裏ドルアーガの情報は宝箱の出し方と簡単なアドバイスが書いてある程度)。なお、闇ドルアーガについては出し方が載っている程度で、攻略に関してはまったく触れられていない。

 巻末には、あの伝説の本「新明解ナム語辞典」の抜粋&改訂版が掲載されている(収録ゲームに関するもののみ)。ソフトバンク出版だからこそできる離れ業だが、何となくこの攻略本の中でも浮いた存在になってしまっているのが残念。
ナムコミュージアムVol.4 Perfect Guide
■The PlayStation編集部/アミューズメント書籍編集部編
■ソフトバンク出版事業部 ■1,400円
 Now Constructing...
ザ・ナイトメア・オブ・ドルアーガ 〜不思議のダンジョン〜
公式ガイドブック
■チュンソフト編 ■チュンソフト ■1,200円(税抜)
 同名ゲームと同時発売された公式ガイドブック。オールカラー144P。おおまかなシステム解説とChapter 2までの攻略、序盤のアイテムやモンスターなどのリストを掲載。巻末には監修の中村光一とアリカの三原一郎の対談が収録されている。長田馨によるマンガも掲載。
ザ・ナイトメア・オブ・ドルアーガ 〜不思議のダンジョン〜
公式パーフェクトガイド
■チュンソフト編 ■チュンソフト ■1,800円(税抜)
 同名ゲームの公式攻略本。オールカラー336P。攻略をメインに据えられており、見やすいマップと詳細なデータで完全攻略を目指す内容となっている。アリカ代表の西谷亮、メインビジュアルを担当した岡崎武士、シナリオ担当の手塚一郎のショート・インタビューも収録。